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2010年第3回臨時会「横須賀市議会基本条例中改正について反対討論」

11月29日、2010年第3回臨時会での井坂議員の「横須賀市議会基本条例中改正について反対討論」を掲載します。


ただいま提出されました議員提出議案第6号、及び第7号横須賀市議会基本条例中改正について両案に反対の立場から発言をいたします。

この2つの改正案は、議員定数を37もしくは41と改正しようとするものです。議員定数については、第3次議会制度検討会で8度にわたる論議を経て、それぞれの主張に一致をみることができなかったため、それぞれで提案されたものです。

今回の議員定数の削減について、第3次議会制度検討会では、単に財政が厳しいから議員を削減する必要があるという論議ではなく、そもそも議員の定数を定めるための根拠をどう考えるのか、また、議会費はどのくらいが妥当なのかなど、議会が果たす役割との関係で基本的な考え方を論議できたことは大変重要だったと考えています。

私たちはこれまでも、議員定数を考える時に単に数や経費のみで論じられるべきではなく、そもそも議会の役割をどう充実させるか、また議会はどうあるべきかという点から判断されるべきだと主張してきました。

2元代表制のもとで、たった一人選ばれる市長は、多数の意見を統一し、市を代表する役割がありますが、その一方で少数の意見を反映させることには限界があります。しかしもう一方の議会は、市長の役割とは異なり、複数の代表者による合議で進められるため、行政をチェックする監視機能とともに多様な意見を市政に反映させる役割があると思います。特に、価値観が多様化している現代社会の中で多くの意見を議会に反映させることは、民主主義の根幹に関わる課題といえると思います。

また、地方分権改革一括法の施行からすでに10年以上がたちますが、地方分権の考え方はより発展し、自治体の独自性を重視することがより大切になっています。そのような分権と自治の時代の流れの中で、本市議会の役割と責任はより重要になっており、その考えの下、本市議会として今年議会基本条例を制定したところです。

私たちはこのような現在の動きの中で、すでに横須賀市議会の定数は地方自治法の上限よりも3名少なくしていることを考えるとこれ以上議員定数を削減することは、住民の多様な意見を市政に反映させること、議会の役割をより充実させることにそぐわないものと考えますので、両案に賛成できません。

最後になりますが、今回の第3次議会制度検討会の論議は重要だったと思います。本市議会の定数をどう考えるかについての基本的な論議ができたことは今後に残すものが多いと思いますし、市民の間での論議を喚起するものになると思います。

今後も議員定数については議会内外での活発な論議を期待して私の発言とさせていただきます。