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2010年11月1日

横須賀市が「事業仕分け」実施

「しんぶん赤旗」2010年11月1日付記事を転載します。


神奈川県横須賀市で初めての「事業仕分け」(対象は39事業・41項目)が10月23・24日の両日行われました。

会場は2カ所。各会場で、民間シンクタンク「構想日本」のメンバーが、コーディネーターと仕分け人(5人)となり議論。市民評価員の20数人も事業の評価に加わりましたが、発言や意見の時間は十分とはいえないように見えました。

仕分けの結果は「不要」11項目、「民間(でやるべき)」1項目、「要改善」27項目、「現状通り」2項目。福祉分野も容赦なく「不要」とされました。

その一つが、高齢者と障害者向けの福祉バス運行事業。福祉バスは、囲碁、入浴、カラオケなどを無料で利用できる老人福祉センターを中心に、市内10コース(1コースにつき週1回、午前・午後各2回)で運行します。

仕分け人の判定が出された後、市民評価員の一人である年配男性が「年寄りで、歩けない人も、楽しみにしている。私の兄もそこへ連れて行ってお風呂に入れている」と怒りの発言。仕分け人が、「無料のバスサービスがいらないという議論でなく、この形態が良いかどうかを話していた」と弁明する一幕もありました。

高齢者を対象に、はり、きゅう、あんまマッサージ指圧の施術費の一部を助成するシニアリフレッシュ事業は、「目的が明確でない」などとして、「不要」と判定されました。

この助成は、市が2004年度末でいったん廃止したものの、利用者や施術者が再開を要望。市議会が制度を維持すべきとの陳情を採択し、内容の一部を改定し2006年から再開された経緯があります。

傍聴した日本共産党の井坂しんや市議は、「今回の事業仕分けを受け、あんまの助成事業をやめることになれば、市民の要望や市議会の判断を軽視することにもつながる」と指摘します。井坂市議は「事業仕分けは、全体として、個別給付をやめるべきなどという構想日本の考え方を示す場になっていた。必要な事業をやめさせないために運動が必要だ」と話しています。

(「しんぶん赤旗」2010年11月1日付より)


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