日本共産党横須賀市議団

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トピックス

2020年11月26日

退会した横須賀市が「神奈川県基地関係県市連絡協議会」へ復帰するよう求める要請書を、県と市に提出しました

 

県市協脱退問題での記者レク(県庁にて)

 

 私たち日本共産党市議会議員も参加している「市民と市議の基地問題懇談会」は、11月25日、黒岩祐治神奈川県知事へ

翌26日には、上地克明横須賀市長へ要請書を提出しました。

25日の要請書提出時には、神奈川県基地対策課において部長と懇談、「これからも必要な連携はその都度行っていく」との部長の発言に、一同、ひと安心。

26日には横須賀市の基地対策課へ出向き、県ではこのようなやりとりがあったことを伝えながら、市長あての要請書を提出しました。

横須賀市が神奈川県基地関係県市連絡協議会(県市協)を退会したことを受け私たち日本共産党市議団は、9月定例議会においての市長への一般質問、総務常任委員会での担当者への質疑など、様々な機会をとらえて論議してきたところですが、今回はさらに、多方面の方々と連携しながら、県と市に要請を行ったものです。

 ところで、「市民と市議の基地問題懇談会」では、7年余にわたって、横須賀市の基地問題を多角的な切り口で取り上げ、さまざまなイベント等を行ってきました。

市民、議員問わず、そして政党、会派を問わずの集まりであるこの懇談会では、県市協退会問題に対しても、「看過できない!」として数回にわたる懇談を重ね、今回の要請書の提出となったものです。

 写真は記者会見のもようです。左から立憲民主党の木下義裕市議、新倉裕史さん、日本共産党の大村洋子市議、神奈川ネットワーク運動の小室卓重市議、井坂しんや県議です。

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2020年11月25日

横須賀市の「神奈川県基地関係県市連絡協議会」への復帰を求める要請書

神奈川県知事 黒岩祐治様

横須賀市長  上地克明様

                       市民と市議の基地問題懇談会(横須賀市本町3−14 山本ビル2階)

    横須賀市議:井坂直、大村洋子、木下義裕、小林伸行、小室卓重、ねぎしかずこ

    横須賀市民:瀧川君枝、新倉裕史

    同席県議:野田はるみ、井坂新哉

8月25日、横須賀市が「神奈川県基地関係県市連絡協議会(県市協)」を退会したことが報じられました。

 退会に疑問を感じた市民は神奈川県、横須賀市の担当者に事実関係の説明を求め、何人かの横須賀市議は市議会9月定例会において、この問題を取り上げ質疑を行いました。

                ◉

 横須賀市の退会の直接的なきっかけは、6月23日の県議会での野田議員への黒岩知事の答弁で、コロナ感染対策の現場に、地位協定改定という難しい問題を投げ込めば、出てくる情報も出てこなくなると説明されています。

 しかし、県基地対策課が作成した知事答弁要旨を読めば明らかなように、野田県議の質問は、米軍のコロナ感染者情報の現状を指摘したうえで地位協定が関わる問題と捉え、改定にどう取り組んでいくか問うたものです。そのため、知事が感染症対策と地位協定を結び付けて答弁するのは当然のことです。

                 ◉

 つまり、横須賀市の退会のきっかけは、誤った受け取り方から生じたものと言えます。

 また、退会後、横須賀市の事務方からは、地位協定の改定に反対している訳ではない旨の説明も行われています。

 以上の経緯から、いくつかの誤解を解き、地位協定の見直しに関する問題点を整理をすれば、横須賀市が「県市協」を退会しなければならない理由はなくなると思われます。

                 ◉

 そこで、この問題にそれぞれの場でコミットメントしてきた私たちは、以下の申し入れを神奈川県知事、横須賀市長へ同時に行い、横須賀市が「県市協」に復帰する道を検討するよう求めます。

①横須賀市長は、6月23日の県議会での野田議員への黒岩知事の答弁を再点検し、これがコロナ対策の現場に地位協定改定という難しい問題を投げ込んだものではないことを確認してください。

②神奈川県知事は、地位協定見直し要望とともに、運用の改善も含めた、多様な地位協定問題のアプローチを、「県市協」においても実践するよう努めてください。

③地位協定の見直しは、困難な政治課題であるからこそ、関係自治体の連携が不可欠であり、また有効な取り組みであることを、県知事、横須賀市長ともに再確認してください。

④横須賀市長は「県市協」復帰のタイミングを探り、神奈川県知事は横須賀市の復帰を促すよう働きかけてください。

以上

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2020年11月25日

上地克明 横須賀市長による

県市協(神奈川県基地関係県市連絡協議会)退会をめぐる論点整理

~9月定例議会から見えてきたもの~

市民と市議の基地問題懇談会

呼びかけ人 新倉裕史(非核市民宣言運動ヨコスカ)

井坂直(横須賀市議・日本共産党)

大村洋子(横須賀市議・日本共産党)

木下義裕(横須賀市議・立憲民主党)

小林伸行(横須賀市議・無所属)

小室卓重(横須賀市議・神奈川ネットワーク運動)

ねぎしかずこ(横須賀市議・日本共産党)

その他、市民有志

連帯同席

野田はるみ(神奈川県議・立憲民主党)

井坂新哉(神奈川県議・日本共産党)

 本年8月に、上地克明 横須賀市長の手により横須賀市役所が県市協(神奈川県基地関係県市連絡協議会)を退会したと報じられました。報じてくださったメディアのみなさまには、深く御礼を申し上げます。地元の横須賀市民にとって、「寝耳に水」だったからです。

 これらの報道を受け、退会に対して市民から疑問の声が沸き上がり、それを受けて何人かの市議が市議会9月定例議会において質疑を行いました。これらの論戦を通じ、報じられてきた市長発言との矛盾や、トンデモ答弁が噴出してきました。

 そこで、メディアのみなさまに問題点を論点整理をしてお伝えしたく、記者レクを企画しました。

上地市長との議会論戦等で浮き彫りになった論点

●前提事項:退会は「住民意思」ではない。

 まず、報道各社にご留意頂きたいのは、退会が住民意思によるものではないということです。

 住民意思としては、

●1950年に、軍転法の成立に際し憲法第95条に基づいて実施された住民投票で、90%以上の賛成を以て示された「平和産業港湾都市」の理念

●1960年以降の「可能な限りの米軍基地の返還、自衛隊施設の集約・統合を要請します」という市是(市の基本姿勢)が、歴代市長や部課長の議会答弁でも堅持されており、1996年度に議決した2025年度までの30年間の「基本構想」の中にも明記されていること

●1984年に市議会が全会一致で議決した「核兵器廃絶に関する決議」

いずれも、地位協定問題に直接に関連するものではありませんが、公的な住民意思として示されたものは、これ以外にないはずです。

 その後も2001年7月には、横須賀市が9割を占める神奈川11区選出の小泉純一郎元首相が首相当時、日米地位協定の改定の必要性について言及しているほか、黒岩知事が会長を務める渉外知事会でも一貫して地位協定の改定を訴えており、地位協定改定の世論に大きな変動はなかったはずです。

 つまり、住民および住民代表である議会が決議等の態度表明をしたものではなく、あくまで行政機関である横須賀市役所のトップに過ぎない市長が独断で退会したものです。

●論点1:議員時代からの変節は、市長選で投票した市民への裏切りではないか?

 上地市長は議員時代の2006年6月5日に、次のように議会で発言していました。

「私はもともと日米地位協定改定論者だ」

「こんな隷属的な日米地位協定には反対だ」

「いずれ地位協定というのは対等にしなければならない」

 これについて、2018年2月に長谷川昇議員が質問したところ、次のように答弁しています。

「横須賀市長として選ばれたからには、議員時代の発言に縛られるものではない」

 今回の退会の背景には、この変節があります。議員時代と市長就任後で政治姿勢が異なることについては、市長選で投票した市民への背信とも言えるのではないでしょうか。

●論点2:実は1年前には県市協を肯定していた。変節の裏に何かがあるのではないか?

2019年6月に小林議員が一般質問において、地位協定が横須賀市に与える影響を沖縄県のように調査してはどうかと提案した際、上地市長は次のように答弁しました。

「神奈川県と関係9市で構成する神奈川県基地関係県市連絡協議会において、毎年、基地問題に関する要望書を作成し、国に要望しているところです。要望書においては、日米地位協定についても各条文ごとに課題を掲げ、要望書として取りまとめ、各省庁に要望しているところです。したがいまして、横須賀市政の影響のみを整理した報告書をまとめる考えは全くありません。」

 つまり、県市協で精査して必要事項を要望するから本市独自の調査は行わない、との説明だったわけです。1年間で態度を翻した背景には、何かがあるのではないでしょうか?

●論点3:退会のきっかけを黒岩知事の答弁とするのは言いがかりではないか?

 上地市長は、退会の直接のきっかけを6月23日の野田県議の質問への黒岩知事の答弁だと言います。8月31日の市議会での大村洋子議員への答弁で次のように述べています。

「決定的だったのは、野田県議の質問に対して、黒岩知事がコロナ禍に対する、コロナの問題に対して、日米地域協定の改定を申し入れる、これが決定的でした。日米地位協定を改定するという意図もよくわかるし、かつてはその思いもありました。ただ、今この状態の中で当局間が今言ったように米軍、保健所が、各自治体も同じです、懸命に感染症防止対策に対して努力している中で、今、殊さら米地位協定改定を持ち出すというのは本質的ではなくて、大きな問題を惹起するというふうに私は思うので、逆に米軍のためにも、日本のためにもよくないというふうに思いましたので、退会させていただきました。」

 しかし、県議会の議事録を読めばわかるとおり、元々の野田県議の質問自体が、米軍のコロナ感染者情報の現状を指摘したうえで地位協定が関わる問題と捉え、改定にどう取り組んでいくか問うたものでした。そのため、知事が感染症対策と地位協定を結び付けて答弁するのは当然のことです。

 上地市長が知事答弁をとらえて、コロナ対策の現場に地位協定改定という難しい問題を投げ込んだと主張するのは、言いがかりと言うべきです。実際には、もっと前から退会の機を窺っていて、この答弁をきっかけとすることに決めただけなのではないでしょうか?

●論点4:なぜ改定を求めると米軍がかたくなになるのか? 説明が論理破綻している

 黒岩知事はメディアに対して、地位協定の改定を米軍にも直接求めてきた経緯に触れながら、「そのことで米軍との関係が悪くなった、との認識は全くない」と語ったと報じられています。当然のことだと思います。

 ところが、上地市長は8月31日の大村洋子議員への答弁で次のような答弁をしました。

「協議会会長の知事が言う日米地位協定の改定という厳しい交渉を迫ることでやりとりが滞り、市民の安全安心を確保できなくなる恐れがある」

 8月25日の報道でも上地市長が次のように語ったと報じられています。

「日米地位協定改定と言ったら米軍がかたくなになる」

 しかし、この答弁には論理矛盾があります。県市協の例年の要望は提出先が国になっており、米軍に直接提示するものではありません。そのため、そもそも米軍に何か遠慮する必要はないはずです。

 この論理破綻に対して、9月17日の議会で小林議員が重ねて問うたのに対し、何度も答弁をはぐらかし、最後には「大人の対応というふうに理解して頂ければいいと思いますよ」と述べました。これでは説明責任を果たしていません。

 仮に、米軍がホームページで公開されている県市協の要望書を見てチェックし、名前を連ねている自治体とそうでない自治体とで対応を分けているとすれば由々しき事態ですので、上地市長には自身の発言についての説明責任があるはずです。

●論点5:国に対し、過剰に忖度しているのではないか?

 上記に関連して、実際には地位協定を求める自治体に対し、かたくなな態度をとってくるのは米軍ではなく国なのではないでしょうか。

 国には、米軍基地の受け入れに反対の態度を示した岩国市や沖縄県に対し、財政面で不利益を及ぼす対応をしてきたという過去があります。こうした対応をされないよう、忖度をしているようにも見えます。

 もし、こうした忖度をしているならば、議員時代の

「(横須賀市の世帯の)6人に1人が公務員という実態にかんがみて、中央に対して物を言えないという体質が行政だけではなく市民にも物すごくあって、それが横須賀市の発展を阻害してきたと思う」

という発言とも矛盾します。

●論点6:運用改善と改定は、両方求めればいいのではないか?

 上地市長は9月17日に小林議員への答弁でこう述べています。

「私は、最終的に日米地位協定改定論者なんですよ」

 また、9月9日の退会をめぐる意見交換で、横須賀市の担当者は、「地位協定の改定に反対している訳でもない。ただそれは実現性のない要望で、運用の見直しが実現的」、「地位協定見直しの要望を毎年同じように繰り返すだけでいいのか。各市首長も代わっていることなどから、内容を検討すべきと言ったが、とりあげられなかった」旨を述べています。

 こうした発言からは、上地市長が地位協定の改定そのものには反対ではないことと、担当者には地位協定の見直しではなく運用の改善で「頑張っている」という自負があることが確認できます。市は米海軍と独自に関係性を構築しており、神奈川県よりも努力と知識とネットワークの蓄積があるとの「自負」が、議会答弁や担当者とのやり取りの端々に感じられます。

 一方で、他の多くの自治体が地位協定改定を求める背景として、運用の改善では現に起きている様々な問題を抜本的に解決することができないという認識があります。

 横須賀市が主張するように、もしも県市協が改定ばかり求めて具体的な運用改善の努力を本当にしていないのだとすればそれは問題がありますが、横須賀市が地位協定改定を「実現性のない要望」だから求めないと言ってしまうことにも問題があるはずです。

 運用改善と改定はトレードオフなのでしょうか? 目の前の運用改善と時間がかかるかもしれない改定の両方を同時に求めることは矛盾しないのではないでしょうか?

 県市協が改定一辺倒だと横須賀市が認識するのならば、米軍との独自のチャンネルを活かして市独自で運用改善を図ればよい話であり、退会をする理由にはならないのではないでしょうか。

論点7:退会については、公開の議会で事前に報告すべきだったのではないか?

 8月31日の一般質問で大村議員が、住民代表である議会に対し退会を事前に報告すべきだった旨を問うたところ、上地市長は次のように答弁しました。

「どうして報告しなければならないのか、今でもよくわからない」

「そっと抜けるだけの問題で、報道がこれだけ大きくしたのであって、それほど大きな問題だとは今でも思っていない」

「いずれのときは何らかの報告をしなくてはいけないと思っていたが、(それがいつなのか等は)全く考えていません。」

「県市協議会(の退会)について、みなさんに説明するのは、議論することはなじまないのではないですか。そこがよく理解できないのですが」

 担当者への聞き取りでも、退会については報道発表しないことを県と示し合わせて、こっそりと退会していたことがわかっています。これだけ重要な案件を、報告せず独断で退会したことについて問題視されていながら、報道機関に責任転嫁するのは筋が違うはずです。

 また、後日9月7日の総務常任委員会の中で井坂直議員が市長室特命参与に本件について質問したところ、次のような答弁でした。

「神奈川県には神奈川県のお考えがあろうかと思いますが、横須賀市としてどうなのかと。このような内容を議会の場で、委員会の場でるる御説明申し上げることはいかがなものかと真剣に考えました。市長とも相談した上で、議会への対応は、かかるような形になりました。」

 この答弁からは、担当者が議会への説明の是非を真剣に考えていたことと、最終的には市長の判断で説明しなかったことがわかります。

 なお、9月17日の小林議員への答弁で、市長はこう述べています。

「この退会は、私が判断したものです」

「市政には影響のないものであり、(事前に議会報告や報道発表などによる市民周知をするなどの)合意形成のプロセスは必要ないものと考えます」)

「私は(市民から)信託を得たわけですから。その中で、いま行動していて、これは専管事項だというふうに思っています。

「県を否定しているようなことがあると思われかねないので、しばらくしてから色んな話をさせて頂きたいと思った。それが私の政治判断です」

 この「信託を得た」「専管事項だ」という発言には驕りも見え隠れします。基本計画に「住民自治」を高らかに謳っている市のトップとして、住民代表である議会や市民に事前報告しなかったことは問題ではないでしょうか。

●論点8:市担当者は議会に事前相談していた。議会にも責任があるはずでは?

 担当者への聞き取りにより、退会については、実は7月の退会前に、議長と副議長に対して市長室特命参与と基地対策課長が事前説明をしていたことがわかりました。担当者によれば異論は出なかったとのことです。

 この件について、担当者に「議長・副議長に退会はダメだと言われれば退会しなかったか?」と問うたところ、「もちろん議会の同意が得られなければ退会しなかったはずである」旨の回答でした。

 そうであるならば、議会の責任も問われるはずです。

以上

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