日本共産党横須賀市議団

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議会での質問

2016年10月14日

日本共産党市議団の、2015年度決算に対する反対討論(大村洋子議員・2016/10/14)

日本共産党の大村洋子です。お時間をいただきまして、会派を代表し市長から提案のありました決算議案のうち、6議案に反対の立場で発言いたします。

2015年度に至る数年間の日本経済を考えますとアベノミクスにより大企業は株価の上昇と株式配当増で利益が上がっていますが、働く人々の所得は幾分の変化はありますが、総じて下がり続けてきました。それが本決算にも色濃く反映しています。

 個人市民税を考えると2015年は5年前の2010年と比較して約10億5千万円の減少となりました。一方、配当割交付金、株式譲渡割交付金を合わせると約5億9千万円の増額、法人市民税は約2億9千万円の増額となります。

 このように表面上の数字を追っていくだけでも、市民の暮らしがいっこうに改善されず、経済格差が広がっていることが分かります。

 こうした中で、消費税が8%に増税され、地方消費税交付金が前年比で約29億円、5年前と比較して約35億円増額となっています。市の財政にとってはプラスかも知れませんが、その大本は市民への増税、市民負担増によるものですから安易に喜んではいられません。

 私たちは、年金の削減、非正規雇用の増大などで市民の所得が増えず、実質賃金が減少する中で、市民生活を支え、市民の切実な要望にどのように応えたのかという点を重視して決算審査に臨みました。

 はじめに2015年度一般会計決算です。財政について述べてまいります。

臨時財政対策債に着目しますと約6億円の財源を残して満額発行されませんでした。私たちは、この間、ずっと臨時財政対策債の満額発行について指摘してきました。地方交付税の肩代わりとして臨財債を発行させ、後年度に国が地方交付金に上乗せして返済を保障するというこの制度は根本的な問題があるので私たちは改めるべきという立場です。しかし、国が続けている以上、市民生活が厳しい現段階では満額発行し、市民サービスの向上に活用すべきだと考えます。

 さらに、財政調整基金の活用を真剣に考えるべきです。決算では基金からの取り崩しがなかったことなどから、基金残高が136億円、さらに実質収支の半額が積み立てられますので、2016年度当初の基金は約152億円にもなります。改定された財政基本計画では基金の積立目標額は90億円ということですから60億円の財源は活用できることになります。今年度中学校完全給食の実施が決まりましたので、しっかりと財源措置をするよう見守りたいと思います。

 市長が発する大げさな財政難の流布は市民の中に深く沈殿し「それじゃ我慢するしかない。要望しても叶わない。お金がないから仕方がない。」という感情を醸成しています。本市の財政は決して楽だとは言えません。しかし、それを必要以上に喧伝することはまちづくり市民協働の精神を委縮させ「選ばれるまち」のプラスにはならないと思います。繰り返しになりますが、今は市民の暮らしを応援する施策に可能な限りお金を回すことが肝要と思います。

さて、見方を変えてこのような本市の姿勢は国にはいったいどのように映るでしょうか。国はおかまいなしに削減の立場で地方財政を見ています。活用可能な臨財債約6億円、そして財政調整基金は152億円、これは国に対しては皮肉にも余裕のある自治体と映り削減の絶好の口実を与えていることになると思います。現に国の経済政策の司令塔といわれる経済諮問委員会は「経済・財政と暮らしの指標「見える化」」などと称し、地方財政状況を細かく分析、市町村間で競わせる仕掛けまで押しつけてきています。

 使えるお金を市民のために上手に使う、市民生活を守るために、市の財政力をもっと生かした運営に転換することが重要だと私たちは考えます。

市長の政治姿勢という観点では2015年度にはじまった100条調査特別委員会についても決算の切り口から触れなければなりません。1年に渡る審査の中で行政機関の内部統制体制が十分に機能していないことが誰の目にも明らかとなりました。これはまじめに日々の業務を行う多くの職員や、市民を裏切り、築き上げてきた信頼を根底から崩してしまったと言っても過言ではありません。この審議に基づいて市長への問責決議が2度も出されました。これらは横須賀市史上はじめての重大な出来事であり2015年度を〆るにあたって改めて市長には厳しく猛省を望みます。

いくつか、具体的施策についても触れたいと思います。

市民や市内業者に喜ばれ、抽選となっていた住宅リフォーム助成は、継続するべきでした。2世代住宅への助成などに特化したリフォーム助成が実施されたものの、子育て世代を呼び込むために設けられたとはいえ、実績は低調で検証の必要があるといえます。やはり、従前の、広い市民を対象にしたものこそ継続させることこそが肝要だったと言えるでしょう。

さて、2015年度も、都市イメージ発信事業が大いに展開された年でした。

この類でひんしゅくをかい、失敗と言っていい施策に相鉄線沿線の賃貸住宅などに横須賀の魅力をまとめた冊子をポスティングして移住を促すというものがありました。関係自治体から批判を受けたこともあり担当部からは「受け止める側からすれば、奪っているという印象を持たれるのも事実。そうした手法は改めたい」との答弁がありましたが、このように露骨に都市間競争を煽るような手法を止めることはもちろんですが、以前から指摘している通り外部へのイメージ発信を強化することをもって安易に呼び込み型でてっとり早く定住人口を増やそうとするやり方はこの際改めるべきと思います。横須賀市に住んでいる子育て世代の要望にしっかりと応え、横須賀に住んで良かったと実感してもらうことが一番重要だと思います。
 そういう観点から言えば、私たちがこれまで主張し続けてきた「子育て3点セット」小児医療費助成制度の拡充、中学校完全給食の実施、学童クラブへの支援の拡充が前進したのが2015年度でした。ここは率直に評価をしたいと思います。

待機児童の問題については、隠れ待機児童、すなわち、保留児童が解消されませんでした。待機児童数がたとえ減ったように見えても、毎年、たくさんの保護者が不承諾通知を受け取っていることに変わりありません。何とか手を尽くして、どこかに入所できているにせよ、本来申し込んだ保育所からの承諾通知が早い段階で保護者に届いていたら、どんなに安心して職場で働いていけたことでしょうか。この改善を強く望みます。

さて、原子力空母の交代とイージス艦の追加配備についても触れなければなりません。2015年は原子力空母のジョージ・ワシントンにかわり、ロナルド・レーガンが配備され、また、イージス艦については弾道ミサイル防衛(BMD)に対応した最新鋭のシステムを搭載したミサイル駆逐艦ベンフォールドが配備されました。

 この追加配備は来年夏まで波状的に続き、市長は基地機能の強化であることを認めています。他方、本市の基本計画には「可能な限りの米軍基地の返還」が謳われています。可能な限りの米軍基地の返還を進めている立場で、なぜ基地機能の強化を許せるのでしょうか。完全に矛盾が露呈しています。このように米軍基地の機能強化の動きや集団的自衛権の行使容認、安保関連法の動きに対して、国に物申す姿勢が市長からは全く感じられないままの一年でした。縷々述べてまいりましたが、以上の理由から議案第85号2015年度横須賀市一般会計歳入歳出決算は認定できませんので反対いたします。

次に特別会計国民健康保険費歳入歳出決算についてです。国民健康保険の広域化が1年半後に迫ってきました。運用主体を県に移すことで、本市の国保体制がどのような影響を受けるのか不透明であり、危惧するところです。高すぎて納めきれない保険料から未納・滞納が生じ資格証となり医療へのアクセスが遅れるといったケースの報告が後を絶ちません。誰もが安心して医療にかかれる国民皆保険制度は単なる理想なのでしょうか。私たちは国保の広域化には反対です。国は自治体への財政支援を以前のように戻すべきです。したがって、議案第86号特別会計国民健康保険費歳入歳出決算を認定することはできませんので、反対いたします。

次に介護保険費についてです。2015年度は保険料設定を多段階とした点で、評価をしました。しかしそれも残念ながら形ばかりのものと言わざるをえず、本市の市民所得の現状を反映して考えられたものとは言えませんでした。また、度重なる介護保険制度改悪の中で、要支援の方々を制度から外すということがはじまりました。介護保険制度の「生みの親」とも言われている元社会保険庁長官の堤修三氏までもが「団塊の世代にとって介護保険は『国家的な詐欺』となりつつあるように思えてならない」と発言しているように、「持続可能」を名目にますます市民への負担が増え、使い勝手の悪い制度になっています。本市の窓口職員や介護の現場職員の努力は理解しつつも、制度が明らかに悪くなっていますので、認めるわけにはいきません。したがって、議案第88号特別会計介護保険費歳入歳出決算に反対いたします。

次に上下水道事業決算についてです。今回、水道も下水道も純利益を計上することができ、総じて堅実な事業運営に心がけてきたと評価できます。しかし、そうした堅実な運営を行っているにもかかわらず、企業誘致等のための水道施設加入金免除制度では資力のある対象に加入金を522万7200円免除するという施策を行いました。担当課は「加入金収入は重要。(それを収入できないのは)ある意味金銭的にマイナス。しかし、市全体の施策から考えている。」と答弁されていました。私たちは予算の討論の際にもこの部分に触れましたが、独自に企業会計で努力されているにもかかわらず、なぜ、市長部局の施策に対して一般財源からの補填を要求しないのでしょうか。一方で福祉減免制度については、一般財源から補填がされています。上下水道局には企業会計で創意工夫されてきた矜恃にたって首尾一貫した考えでの事業展開を要望します。下水道事業については2015年は資本費参入率を引き上げて、市民の負担料を高めました。先にも述べましたように下水道事業も15億6000万円余の純利益をあげているところを考えれば、資本費参入率の引き上げの方針は妥当だったとは言い難く、市民負担を高めた点については認めることはできません。以上の理由から、議案第92号水道事業会計決算、議案第93号下水道事業会計利益の処分及び決算の認定について反対いたします。

最後に病院事業会計についてです。予算の討論でも触れましたが、市民病院とうわまち病院は指定管理者移行にあたっては、直営で行っていた機能を維持するというものでしたが、なし崩し的な機能分担が進められている状況がうかがえます。公立病院としての立ち位置を今一度鮮明にし、地域住民にしっかりとした説明をするべきと思いますので、議案第94号病院事業会計決算は反対といたします。以上6議案に反対の態度表明をしまして、日本共産党の討論といたします。

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