日本共産党横須賀市議団

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議会での質問

2013年10月9日

2013年第3回定例会 井坂新哉議員「決算審議の採決にあたっての日本共産党の反対討論」

第3回定例会最終日の10月8日、決算審議の採決にあたり、日本共産党を代表しての反対討論を、井坂新哉議員が行いました。

日本共産党の井坂新哉です。
市長から提案のありました決算議案のうち6議案に反対の立場から討論をさせていただきます。
それぞれの会計に反対する基本的な観点は2012年度予算審議の時に述べており、その予算執行にかかわる決算であるために反対することが中心です。しかし、その後の市政運営や指摘しておかなければならない課題などもありますので、それらの点を踏まえて、発言をさせていただきます。

初めに、議案第104号横須賀市一般会計決算についてです。
今度の決算審議において私たちが重視したことは、市民の所得が減少する中で市民の切実な要望に市はどのように応えたのかという点です。とりわけ、市の財政状況をどうとらえ、その財政力をどのように使ったのかということでした。

市長は市の財政状況について、単年度収支が赤字となったこと、財政調整基金が減ったことを述べ、財政が厳しいことを強調しました。
しかし、交付税の振り替え措置である臨時財政対策債は、発行目標の98%を下回る95%の発行で、発行可能額よりも4億1829万円も減額しております。臨時財政対策債についてはこれまでも論議を交わしてきましたように、制度としての根本的な問題があるとはいえ、地方交付税の代わりであるという性格から、市民生活が厳しい現段階では、満額発行し、市民サービスの低下を招かないようにするべきと考えます。

そういった観点で決算を見てみると、仮にこの臨時財政対策債を満額発行していれば、単年度収支では、3億円以上の黒字となりましたし、財政調整基金も2011年度末現在高を上回ることになったはずです。

9月6日の一般質問における市長との財政論議の中で、市長は市のあるべき財政の姿としては、単年度の収支バランスが取れている状態が第1の指標だと述べておりました。この間の横須賀市の決算状況を見ますと、2010年は4億6768万円の単年度収支の黒字、2011年は6991万円の単年度収支の黒字となっており、2012年も、先ほど述べたように臨時財政対策債を満額発行していれば単年度収支の黒字になるわけですから、ことさら財政難だといわなくても済む状況となっています。

さらに、臨時財政対策債の満額発行に関して言えば、吉田市長になってから臨時財政対策債の発行を抑制してきています。2010年度は、85.1%の発行比率で、11億9448万6000円を発行していません。2011年度では、95.2%の発行比率で3億5126万3000円を発行していません。2012年度は、発行比率95%で4億1829万3000円の発行をしていません。この3年間を合計すると19億6404万2000円を抑制し、本来市民サービスの向上に向けられるお金を市民サービスに使ってこなかったことがうかがえます。

さらに臨時財政対策債の発行抑制は、市長がマニュフェストで掲げた市債3000億円を下回るという目標達成に必要であったことも事実ではないでしょうか。このような間違った財政目標の立て方によって、市民サービスを削る状況が生まれていることを市長は直視すべきだと思います。

これら財政指標をみると、市長が財政を立て直したという見方もできるかもしれません。しかし、財政の全体状況をよく見ると民主党政権になってから、地方交付税の増額が行われ、以前の自公政権時よりは歳入が増えており、財政の改善は、その影響が大きいと考えられます。また、市民サービスを削減し、市民の要求に応えないで、財政だけよくなっても市民にとってプラスはありません。
私は改めて、今後ますます厳しさが予想される市民生活を守るために市の財政力をもっと活用する市政に転換することを指摘したいと思います。

次に、その財政力をどのような施策に優先順位をつけて活用するのかという点で、改善が必要だと考えます。
2012年度は、中央エリアの活性化として横須賀中央エリア再生促進アクションプランが始まりましたが、この施策にはホテル誘致等奨励金制度などがあり、すべてが必要な施策とは言えないものがあります。

横須賀中央エリアの活性化は、私たちも大切なことだとは思いますが、ハード面の支援よりも、横須賀中央エリアの一体的取り組みを広げるコンセプトづくりがまず必要だと考えます。2013年度になっていくつかの動きが出ていることは聞いているところではありますが、市と商店街などが一体となった取り組みの強化を求めるものです。

さらに、市は定住促進事業として、ファーストマイホーム応援制度などを実施してきました。私たちは市外から人を呼び込む形の政策から市民の要望に応えた政策、市民生活の支援を強める政策への転換を求めてきました。

市長は子育て世代に選ばれるまちにしたいと述べておられますが、2012年度はまったくと言っていいほど市民の切実な子育て支援の要望に応えてきませんでした。
小児医療費の助成については、2013年度から少し良くなったとはいえ、2012年度は近隣都市におくれをとってしまいましたし、学童保育の保護者負担の軽減は進みません。学童保育への家賃全額補助や指導員の人件費の全額補助などに早急に取り組むべきと思います。

市長は選挙戦を通じて、「選ばれるまち」という言葉を掲げていますが、市民の切実な要望に応えない市政を誰が選ぶでしょうか。市民の期待に応えてこそ、「選ばれるまち」になるのではないでしょうか。住民の中から湧き出る要求の本質をとらえ、その要求を市民と一緒に実現するために取り組むことこそ、「選ばれるまち」になると私は考えます。そういった観点も踏まえ、施策の優先順位について改善が必要と思います。

そして、もう1点は、原子力軍艦の防災対策について、真剣に取り組んでいこうという姿勢がとても弱いといわざるを得ません。その大元には、米海軍が示したファクトシートを「安全性を保証したもの」だと認め、原子力艦船は事故を起こさないという安全神話に依拠した考えがあるとともに、福島第1原発事故の教訓を真摯に受け止める姿勢が見受けられないことにあると思います。今や放射能被害は時間、空間を越えて広がり、人々のつながりそのものを分断し、地域社会を根こそぎ奪ってしまいかねないものとなっています。

本市に寄港する原子力艦船は、1年のうち300日以上停泊している状況であり、福島の原発事故は人ごとではありません。だからこそ、2012年の第1回定例会の代表質問でも、原子力艦災害対策マニュアルの改定を国に要望すべきと私たちは提案したわけですが、市長は積極的に提言する姿勢を持たず、待ちの姿勢から一歩も出ませんでした。しかも今定例会の一般質問では、8月に行われた国との実務者会議で、国から「当面は現在の原子力艦災害対策マニュアルで対応してほしい」と言われるとそれを受け入れ、地域防災計画の改定を先延ばしにするという姿勢は到底認められません。

9月に記者発表された原子力空母に関する市民アンケートでは、これは私たちも参加させていただきましたが、そこでは、「原子力空母の安全性に関して、横須賀市の安全対策の取り組みは十分だと思いますか。」という問いに、「十分」と答えた方は16.5%、「わからない」が43.8%、「不十分」と答えた方は39.7%となっています。これを見ても横須賀市の取り組みが市民に知られていないだけではなく、不十分なものと見られているということです。このようなことでは到底、安全対策、防災対策が進んでいるとは言えません。米海軍が、外務省が、安全というから対策をとらないという姿勢では万が一の事故が発生したときに市民の命は守れません。改めてこの姿勢を転換することを強く求めます。以上のような理由から、議案第104号横須賀市一般会計決算に反対いたします。

次に、議案第105号国民健康保険費決算についてです。
2012年度は、補正予算において当初の予算では医療給付費が足りなくなるとして一般会計の繰り入れを増やしました。
そして、それを受け、2013年度の保険料値上げを決めた年でした。
私たちは、これまでも論議したように国民健康保険制度は、法律に明記されているように社会保障制度であり、市民の健康を守るうえで重要な制度である以上、保険料や自己負担が重くて医療を受けられないなどがあってはならないと考えています。本市は、県内33市町村の中で国保対象世帯の所得が最も低く、法定減免の世帯は3分の1の世帯に上っている実態を見れば、保険料を上げることは、ますます医療を受けにくくするものとして認めることはできません。国に国庫負担金の引き上げを求めるとともに制度の抜本的な見直しを求めながら、市民負担をこれ以上増やさないという市の取組みも重要です。
市長には社会保障の理念そのものをもう一度考え直していただきたいと思います。よって議案第105号国民健康保険費決算に反対致します。
次に、議案第107号介護保険費決算についてです。2012年度は第5期介護保険計画の改定があり、介護保険料が基準額で3,900円から4,900円と大幅な値上げとなった年でした。高齢者人口が今後ますますふえ、介護利用者もふえていく中、保険料が上がっていくのが当たり前といった考え方でよいはずがありません。市は国に対して、この根本的な問題点をただしていく姿勢を強めるべきと思います。
よって、議案第107号の介護保険費決算に反対いたします。

次に、議案第111号水道事業会計決算、議案第112号下水道事業会計決算についてです。
2012年度の当初予算では、株式会社ウォーターサービスの設立に関する予算がついており、多くの論議が交わされ、わずかの賛成多数で可決しました。その後6月になり株式会社の設立を断念することが議会で大問題となり、本年第1回定例会で会社設立を断念する補正予算がかけられました。
私たちが当初予算に反対した理由は、その後補正予算などで修正されましたが、やはり、このような市政運営でいいのかを改めて問う必要があると思います。この問題は、市としてのコンプライアンスの問題に限らず、各部局間での連携不足、市が一体となって前に進む体制が欠けていることに起因する問題です。何か新しいことを進めようとするのであれば、一丸となってその方向に進むことが必要で、まさに市長としての力量が問われる問題です。24年度には、このような問題が多く見受けられたことをしっかりと受け止めていただかなくてはなりません。市長の2期目のスタートに当たり、改めて市政運営の在り方を考えるきっかけとする意味でも24年度の象徴的な課題であったこの事業に関する決算に反対するものです。

次に、議案第113号横須賀市病院事業会計決算についてです。
2012年度は市民病院が指定管理者に移行してから3年目を迎える年でした。この間、医師も少しずつ増え、脳外科などの入院診療が再開されたことについてはその努力を評価するものです。
しかし、市民病院の産科休止に伴ってのNICUの廃止などは、公立病院だから担うべき医療を手放さざるを得ない状況になっていることは重大だと思います。
また、2012年度で看護師は16人増える予定でしたが、結局、6人の増にとどまり、直営時代の診療体制に戻るにはまだまだ時間がかかります。
市民病院の赤字は計画よりも少なくなっているとはいえ、公立病院としての役割をまだ十分に果たせていない状況や病院機能の回復に至っていない今の状況では賛成することはできません。
よって、議案第113号病院事業会計決算に反対いたします。
これまで各会計の反対理由を述べさせていただきましたが、吉田市長の2期目のスタートに当たり、ぜひともこれらの意見をしっかり受け止めていただき、今後の市政運営に生かしていただきたいことを最後に述べて、私の反対討論とさせていただきます。

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