日本共産党横須賀市議団

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見解・資料

2013年6月10日

2013年市議会第2回定例会、大村洋子議員の一般質問

6月7日、2013年市議会第2回定例会において大村洋子議員が《中学校完全給食の実施》と《生活保護制度の運用》について一般質問しました。


日本共産党の大村洋子です。

私はお時間をいただきまして、ひとつには中学校の完全給食について、ふたつには生活保護制度の改定について、それぞれ市長、教育長にお尋ねいたします。今回は資料も配布しましたので、発言通告書とあわせてごらんください。

まず、中学校完全給食についてです。

私たちは、この間、幾度となく本会議でも委員会でも、中学校の完全給食についてとりあげてまいりました。歴代の市長からは、多額の財政負担が必要になるため実施は困難という回答ばかりで、アンケートや研究についても消極的な姿勢が繰り返されてきました。財政難だからと言われるとあたかも、もうそこから一歩も前へ進むことができないように思われがちです。しかし、中学校完全給食の問題はそもそも財政難だからできない、あるいは優先順位としては低いとの認識で済ましてよい問題なのでしょうか。私はそうではないという立場で、実施へのプロセスの1つとして今回、多面的に学校給食の問題を考え市長、教育長にお考えを伺いたいと思います。

この間の調査によりますと、「なぜ横須賀には給食がないのか。」という問い合わせが毎年あり、今年度に入っては3件寄せられているとのことです。たしかに、小学校ではどこも調理室があり、栄養士さんが献立を考え調理員さんが美味しい給食をつくってくれるのが当たり前のこととなっています。しかし、横須賀では子どもが中学生になるともう小学校のときのような給食はありません。子どもたちや親御さんが戸惑うのもごもっともなことと察しがつきます。市長、教育長は「なぜ横須賀には給食がないのか。」という保護者の方々の戸惑いにどう、お答えされますでしょうか。お聞かせください。また、小学校から中学校へ進む際中学校には給食はなく、基本的にお弁当を持参するというスタイルの変更について、生徒あるいは保護者にどのようにご説明しているのでしょうか。教育長にお尋ねします。

様々なご意見の中には「わが子にお弁当を持たせるのは親の努め。」という方や「中学生になったら、自分で弁当を作るべきだ。」という方もいます。しかし、こういう方々に関東地方で中学校の完全給食は当たり前の話で、東京都では97.3%、埼玉県では99.5%、千葉県にいたっては100%の実施率(学校数)なのですよとお伝えすると、「それは知らなかった。ないのが当たり前と思っていた。」という感想が返ってきます。神奈川県ではどうかといいますと、昨年の5月のデータでは県内の中学校完全給食実施率は24.9%と近隣に比べ著しく低いのが実態です。その中でも行っているところも多数あります。政令指定都市となった相模原市、県央の厚木、大和、海老名、綾瀬、さらには小田原市、南足柄市、三浦半島では三浦市などが完全給食を実施しています。学校比や生徒数比で見ると神奈川県は低いのですが、実際には半分以上の自治体がすでに完全給食を実施しています。完全給食と言ってもいわゆる自校方式やセンター方式ばかりではなく、デリバリー方式も含まれ、様々なタイプがあるわけですが、市長、教育長このような状況をご覧になってどのようなお考えをお持ちでしょうか。お聞かせください。

さて、学校給食法の第2条には「学校給食の目的」として、「学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。」や「我が国や各地域の優れた伝統的な食文化について理解を深めること」など全部で7つの項目がうたわれています。すなわち昨今盛んに言われる「食育」の観点が盛り込まれています。ですから、中学校完全給食の展開というのは単に学校が昼食を配分するというものではなく、食を通じて共に、学びあう場であると言うことができると私は思います。市長、教育長はいかがお考えでしょうか。お聞かせください。

生活困窮世帯の給食費についても伺います。本市の給食費は現在、生活保護の家庭、就学援助対象者、いずれも小学生は完全に生活保護制度あるいは就学援助制度でカバーされています。しかし、中学生については完全給食を実施していないためにミルク給食についてはカバーされていますが、それ以外の部分については、カバーされていません。他都市のように完全給食を実施しているところでは制度でカバーされるのに、本市では完全給食ではないので、制度から漏れてしまうという状況です。これでは自治体によって差異が生じ、義務教育課程であるにもかかわらず不公平な実態と言わざるを得ないと思いますが、市長、教育長はこの問題をどう考えていらっしゃるでしょうか。お聞かせください。

市長は第1回定例会の中で津久井小学校と北下浦小学校間で10日間給食を運搬した内容を具体的に金額を上げてご説明されました。市長は「運搬費のみで1日当たり4万2,840円でしたので、この例をあてはめますと運搬費だけで年間1億8400万円の財政負担になります。」と答弁されています。

一方、4月の記者会見で、記者から「他の候補が、中学校の給食の実現を訴えておられますけれども、市長のお考えはいかがですか。」と聞かれて、市長は「とても無責任な政策だというふうに私は思っています。財源の手当てというのは到底今の段階でできるような状況ではありませんし、実際、小学校の給食の調理場が使えないということで一定期間宅配を、別のAという小学校からBという小学校に運んでいた時期があって、それを1年に換算すると1億円以上かかっていました。中学校は23校ですから、給食センターのような所を造ったとしても、年間で宅配だけで23億円になります。」と答えられています。

明らかに数字にくい違いがありますが、どう理解したらよいのでしょうか。どちらが正しい数字でしょうか。お答えください。

議会での答弁が違っていたのであれば、答弁の訂正をしていただきたいと思いますし、記者会見で数字が違っていたのであるなら、現職の市長が間違った数字で他の人の政策を批判したことになるのですから、とてもフェアとは言えません。しかも記者の質問は市長選挙を意識した質問です。しかるべき対応をすべきと思いますが、市長の見解を伺います。

中学校の完全給食実施について、私は実施には財源措置よりもむしろ、生徒、教職員、保護者の合意形成、中学校生活全体を俯瞰した無理のないカリキュラムの再構築などを含めた丁寧な手当てこそ大切と考えます。私はいわゆる自校方式が望ましいと考えますが、第1回定例会で我が団が提案したいわゆる親子方式は学校給食法の観点から考えると良い方式だと思います。中学校現場の体制をしっかり見てとり粘り強く改革し、スクールランチという枠を超える学校給食の在り方について本格的に足を踏み出す時と私は考えます。市長のお考えをお聞かせください。

また、他都市の状況を伺いますと、複数の方式を混在させて行っているところもあります。ですから、自校方式を基本として目指しながら、親子方式を進め、親子方式がすぐには難しいところでは、当面デリバリー方式を視野に入れるというやりかたもできると考えます。デリバリー方式は栄養士が献立作成をすることになるので、地産地消や子どもたちの栄養バランスの観点で優れています。さらに予算の積算ができるため生活困窮世帯が依頼する場合には制度の対象に入れることが可能となります。当面デリバリー方式を取り入れることについていかがでしょうか。市長、教育長のお考えをお聞かせください。

次に生活保護制度の改定についてお尋ねします。

生活保護制度の改定は、まさに今、国会の中で審議がされているところで、まだはっきりとした決定にはいたっていない状況です。しかし、この間政府から出された中身をみてみますと、改定法案と実際の現場における運用とに大きな乖離がありなぜ、わざわざ法案として改定しなければならないのか、まったく理解しがたい内容となっています。このような背景を踏まえ、生活保護制度が生活困窮者の真の安全網となるべく本市としても運用していただきたいという立場から以下、お尋ねしてまいります。

はじめに申請権の問題です。今までは口頭でも申請できることになっていましたが、改定案は生活困窮を証明する通帳や給与明細など書類を提出することを義務づけています。実際に本市の生活福祉課へ相談に行きますと、まず、1度目の来庁で即、申請書を書くことができるというのは、大変稀です。多くの方々と一緒に窓口で生活保護の申請を行ってくる中で、世の中で言われているほど、生活保護は誰でも簡単に取れるというものではないと私は実感しています。2回、3回言われるままに書類を持って行ったが、話がなかなか進まないと言って、私のところに相談に来る方がいます。「何々の書類を持ってきて見せてください。」と言う申請窓口の職員には全く悪気はなくても、病気や障害をかかえて来庁することは精神的にも身体的にも苦痛であり、なおかつ交通費もかかるので、金銭的にも負担だと言ってあきらめてしまう方もたくさんいるのが実態です。本来、生活保護の申請は口頭でもでき、申請の意思を表したならば、福祉事務所は申請しなければならないこととなっています。しかし、残念ながら、今ですらこのように多くの証明書類が要求されているわけで、これが法として義務づけられれば、ますます申請までの道のりは険しいものになるに違いありません。厚生労働省社会・援護局長は「実際に運用を変えることは一切ない。書類がそろわないと受け付けないというものではない」と答弁しています。これでは法では義務付けがされようとしているのに、運用面では今までと変わらないということで、実際の現場で仕事をする福祉事務所の職員にとっては難解な法案ということになると思います。市長は今回の申請権の改定についてどのようにお考えでしょうか。また、今後の運用についてどのようにされていくおつもりでしょうか。お聞かせください。

かりに杓子定規に義務付けをそのまま運用にまで当てはめるならば、たとえば、住居のないホームレスの方や配偶者からの暴力で着の身着のままで助けを求めてきた被害者の申請などは事実上不可能になると思われます。法案の中には「特別な事情」のある人は除くと付け加えられるとありますが、先の2例はこの「特別な事情」にあたるのでしょか。本市ではホームレスやDV被害の方が相談にみえた場合どういう対応となるのでしょうか。お考えをお聞かせください。

国会図書館社会労働課の資料によれば、国内における餓死者は2000年は1314人でしたが、この間増え続け2011年には1,746人となっています。5月下旬にも大阪市で28歳の母親と3歳の子どもの餓死が報じられました。詳しい事情は調査中でまだ明らかにはなっていませんが、昨年の夏には生活保護の相談へも行っていたということが判明しています。発見された時、「こどもにもっと良いものを食べさせてあげたかった。」というメモがみつかり、預金口座には20円しか残っていなかったといいます。私は、今回出された生活保護法案には、申請するためには、自分で書類を準備するのが当たり前という冷酷な自己責任論を見て取ります。高齢者の方々の中にはいわゆる「ゴミ屋敷」状態の中で隣近所と交流を絶ち自分自身をあきらめてしまう「セルフネグレクト」という方々が増えています。こういう時勢で本来ならば、もっと人間を大事にする社会が望まれるときに、事実上生活保護の「水際作戦」を合法化するような今回の改定案に私は憤りを禁じ得ません。

扶養義務の問題も重大です。改定案は親兄弟などに、扶養義務があることを通知し、報告を求めることができることを盛り込んでいます。これについて社会・援護局長は「必ず扶養できる人に限って行うものだ。」また収入などの調査についても「本人同意がない場合は適当でない」と答弁しています。

私はこれも法案そのものと運用には大きな隔たりがあるように感じます。この法案が決定した場合、本市では扶養義務者が扶養できるか否かをいったい何を根拠に誰が決めるのでしょうか。また扶養義務者で扶養できない親族に理由を報告するよう義務付けを行うのでしょうか。運用面で具体的にお尋ねしました。市長のお考えをお聞かせください。

このように親兄弟に扶養ができるか、できないかを迫ることは申請者にとっては大きなプレッシャーになり、結局これも申請をあきらめさせることにつながると私は思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。お聞かせください。

改めて、伺います。本市の福祉事務所では今後も、憲法25条の生存権に則り、国民の権利として、生活困窮で苦しむ方々の安全網の役割を果たすための運用をしていくということをしっかりと市長に確約していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お答えください。

生活保護制度については昨年からの「不正受給」問題で多くの誤解が流布されてきました。「不正受給」じたいは当然あってはならないことですが、実態をみれば不正受給額は全体の0.5%であり、その0.5%も高校生になった子どもがアルバイトをはじめてその届け出をうっかり忘れたなどというものが多く、悪質なものはごく少数です。にもかかわらず昨年のお笑いタレントの例を皮切りに国民同士をたたき合う構図に仕立て上げ、あたかも“生活保護を受けるのは恥”というような風潮が広げられました。さらに輪をかけて今回のような改定案が出され、これではますます、本当に生活困窮で立ち行かない人々が申請のために足を踏み出すことができない状況と言わざるを得ません。国連はこのような状況を懸念して先月「申請者が尊厳をもって扱われることを確保するための措置をとること」具体的には「生活保護の申請を簡素化」することを勧告しました。市長は生活保護の窓口である福祉事務所をもつ首長として、この勧告をどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。お聞かせください。

私は、国連の勧告を誠意をもって受け止めるならば、横須賀市は生活困窮者のよき相談相手であることをしっかりとアピールする必要があると思います。そのもっとも手っ取り早い手段が生活保護制度について、広報よこすかで取り上げ、市が手続きの窓口となっていることを市の側から市民に伝えることが大切だと考えます。今般のように生活保護制度が改定されそうな情勢であるときだからこそ、ますますその姿勢が問われていると思います。市長のお考えをお聞かせください。以上で私の一問目といたします。

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